美勇伝「ひとりじめ」かんそー

ピンクのおねえさんは好きですか?



 怒涛の勢いでリリースラッシュな美勇伝。今が一番楽しいときだね。新曲があるってすばらしいってなわけで4枚目のシングル「ひとりじめ」のかんそーです。

ひとりじめ

ひとりじめ

 美勇伝のシングルは今まですべてコンサ会場で初披露ってものばかりだったからこうしてシングルで聴き込む前にすっかり脳内イメージが固まってたりする。



ジャケット

 いきなりだがこのジャケット写真はおいおい…ヤバくね?ってのが第一感想。なんなんですかこの黄とピンクのメルヘンワールドは。しかもバスガイドさん?曲のイメージとは全く関係のない衣装と色使い。ハロプロでこういう曲のイメージとジャケ写真の無関係さは今に始まったことじゃないけど、さすがにこれはなぁ…ちょっとがっかり。最近ではごっつあんや安倍さん、そして特に安倍さんのは次のも含めいい感じなのに惜しい。今月の雑誌ガールポップみたいに自然な感じだとばっちりだと思う。それに前3作のジャケはけっこう好きだったのよね。そして極めつけはジャケに合わせ中身の盤面の見事なストライプ模様。ここまで一貫してるともうどうにでもなれって感じよ。
 今まで美勇伝のシングルジャケ写真はどこかJAPAN“和”な感じがあった。まぁ前作「紫陽花アイ愛物語」は中華風だったけど。しかも初めて例の“美勇伝”という商標登録のようなマークがないことに気が付いた。ここに来ていきなり迷走な予感とかやめてくれよ〜。ってなわけでこのジャケ写真だけでいろいろ見えてきました。そういやプッチモニの「ぜんぶ!プッチモニ」の写り方と一緒だなぁなんて懐かしい。そんなわけで肝心の曲聴いてみよう。



初のスローテンポシングル曲

 4枚目ともなると曲のバリエーションも必要になってきた。そういうわけで今までのシングルで最もスローテンポの曲。バラードというほどではないけどしっとり系の持ち歌が増えたのはいいことだと思う。プログラミングというで全編打ち込み。キレイな音と言いましょうか、澄んださわやかな音の感じが特徴的だと思う。編曲は平田祥一郎、過去の作品だとこれ

安倍さんシングル

  • 「夢ならば」

カントリー娘。シングル

  • 「先輩〜LOVE AGAIN〜」

 なんかと似たテンポの曲。彼の作品はスローテンポから一転してアップテンポになるとまた色がぜんぜん変わってくるので面白い。
 3:09あたりからのチャララ、チャララという音におもわず身体をふりたくなるのは気のせいだろうか。全体的にテンポがゆったりとしていてサビの部分らしい盛り上がりはない分、歌詞のせつない世界観が表現されているね。それだけ歌詞にも注目したい曲だ。
 そして歌詞がこれまたつんくではない。とは言っても、最近じゃ特別めずらしくもないかな。三浦徳子さん、ハロプロじゃ以下の曲でおなじみ。

かおりんのシングル

  • エーゲ海に抱かれて」
  • 「ドアの向うでBellが鳴っていた」
  • カップリング「泣かずにいられない私です」

メロン記念日のアルバム「THE 二枚目

  • 「刹那さ Ranking」
  • 「キライ、スキ スキ スキ ホント、ウソ ウソ ウソ」

 個人的に「キライ、スキ スキ スキ ホント、ウソ ウソ ウソ」はすっごいお気に入りなのでうれしいね。それはともかくこのひとの歌詞ってのは片想いの女性独特のおどろおどろしい感じというか女性の悲哀を感じさせてくれる歌詞だと思う。これはつんくが男性である限り女性視点というのは描けない、むしろ描いてくれたら怖いんだけどそういうこともあり、つんくとは違う女性ならではのもどかしさを感じさせてくれる作品である。

 千の願いが
 叶うより
 たったひとつ
 叶えばいい


 一日だけ私は
 あなたの視線
 カラダの中に感じて
 ひとりじめ

 ほら、ちょっと昭和っぽいというかひたすら恋に夢中な女性の気配を感じられませんか?ちょっと報われない不幸な匂いがしてくる女性のイメージ。
 美勇伝の特徴として三位一体の振り付け、やたらカラダを重ねたりちょっとうはっwwwな振り付けにぴったりなイメージかもしれない。



カップリングもふれてみる

 「終わらない夜と夢」なんとも壮大なタイトルであるがこれがけっこういいのよ。早くもお気に入りの予感。まず特徴はサビから始まる曲ということ。これだと初聴きでかなりインパクトが強い。最近じゃこれらの曲がそうだった

 ほら、どれもすぐイントロ明け始まって口ずさめますよね?こういう曲のつなぎ方ってのは毎回だと飽きるけどきっと製作者側も狙いがあってやってるんだと思います。



編曲者について

 「ひとりじめ」と同じうスローテンポな曲だけど調子は明るく元気な感じ。こちらも打ち込みで編曲は鈴木 Daichi 秀行。このひとの特徴は間奏部分で突如挿入されるギターソロ。ギターが好きだからなんだろうけど、ときどき浮いてて「あーぁやっちゃた」ってことも多い。俺は好きだけどさ。影響受けてる人の曲も好きだしこのひとのギターソロあると妙に安心しちゃうんだ、ああDaichiさんの曲だなぁって。
 そのギターソロはさくら組の「晴れ 雨 のち スキ ・」やダブルユーの「あぁ いいな!」などで堪能できます。まぁ全部自分で弾いてるわけではなく、「シツレンジャー」とかは他人が弾いてるのもあるんだよね。いっつもソロギターなんでたまにはツイン・ギター(この言い方であってるかな?)をやってほしいとか違うギターの音で厚みを持たせてくれたらなぁって思う。そこがちょっと物足りないとこかも。



歌詞パートなど

 まぁDaichiはいいや。肝心の曲だけどこの曲の初パートが面白いのよ。

 終わらない夜  (三好石川岡田)
 ずっと このままがいい (岡田)
 わがままなんかじゃない (三好)*1

 こんなにも好きなのは (石川)
 うちらが自然だからだよ (三好)*2

 まず第一声のパートがいきなり3人でユニゾンから入るのが特徴。第一声が美勇伝全員ってのは初じゃね?そして続く岡田(三好?)の声が力強く出だしを加速させ、そして石川の声も浮いてないっ!そして三好でシメ、この流れかかっこいい。だって梨華ちゃんは( ^▽^)<welcome to my townとか飛び道具のプロだから普通のパートなんで感動よ。
 そして歌詞にも触れとく。こちらはつんくソングに必須のキーワード満載!

  • メール
  • ランチ
  • スキよ!
  • キス
  • 母親

 ごらんのようにこれだけでハロプロの曲な予感なのですよ。ってか当たり前のキーワードだけど絶対どれか出てくるでしょ?各キーワードでたいてい曲が浮かぶよ。つんくさんの歌詞って。定番のドンくささと家族愛が特徴だ。あと絶対“メール”ということばあるけど、最近のコたちはケータイ依存とかも言われてるから、あながち外れとも言えないんだけど頼むからメールメール言わないでほしい。かつての「メモ青」のようにメモとかシンプルな歌詞のほうがかっこいいってさ。
 余談だけどつんくはパソコン詳しいので決して若者に媚びようとメールってことば使っとけばいいやん♪ということではないと信じてる。いや信じさせて、お願い。・゜・(ノД`)・゜・。
 そしてこの曲のメロディの流れが非常にスケール感があってタイトルの“終わらない夢”これがまたコンサのエンディングを連想させるんですよ。歌詞もほら

 終わらない夢
 きっと これからだね(三好)
 始まったばかりだし(石川)

 
 明るく居られるのは(岡田)
 うちらが自然だからだよ(三好)


 安心して眠りますね

 この前向きな元気な内容。そして始まったばかりというところがまさに美勇伝のことを言ってるようで聴いてて非常に共感できるんです。コンサで最後の曲として作られたのではないか…そんな予感を感じます。



コーラス職人

 そして俺としてはぜひコーラスも触れなければ気が済まない。今回は両作ともつんくは不参加で代わりにHIROAKI TAKEUTI。男性コーラス陣の中では自分の曲に参加しちゃうAKIRAつんくと違い編曲にノータッチでありながらコーラスに参加してる稀な存在。つんくヲタとしての俺はさみしいが、正直このひとのコーラスはクセが少なく聴いてて非常に心地良い。つんくはやりすぎwってかむしろおまえが歌ってろwって勢いのコーラスで常に諸刃の剣状態だけど、この竹内浩明氏。じつは結構前から知られてたのね。ベリのアルバムがどうだとかえへっ♪氏のホームページとかもあって興味深い人の1人だわ。これからも気になるよ。



だからどうなのよ

 ここまでちょと長すぎて全部読んでくれた人がいるかどうか不安だけど、これだけは言える。今回のシングルも美勇伝ヲタもといハロプロヲタなら買い!もちろん超絶名曲ってわけではないけどもち歌のひとつとしては長く聴いてて楽しめる曲になってると思う。特にカップリングの方は今後も美勇伝にとって大切な位置の曲になるのでは?と思います。いやそんなほめ過ぎだけどさ。
 とにかくこうして新曲が出て聴ける喜び。ハロプロっていいなぁっ♪シンガポール行こうぜレッツラゴー!  金くれ金ー

*1:三好と岡田が逆かもしれん…もしかしてごめんなさい

*2:すいません岡田と三好の声を確実に聴き分けられないへぼ耳です。後日コンサで確認してから修正します