たからもの−千[sen]−
ついにこの日がやってきた。1月17日。止まった時が再び動き出すとき。一部では既に一巡して語りつくされた内容ですがあえて今日この日話したい。
- アーティスト: 千
- 出版社/メーカー: hachama
- 発売日: 2005/11/30
- メディア: CD
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発売日は11月30日。正直CDショップへの入荷は少なく、現物を見たことのない人もいるかもしれない。しかし俺は幸いにも予約ナシで買えたんでセーフ!そんな前振りはさておき「たからもの」その感想。
ジャケット
オレンジ色に染まった夕焼け空。その右隅にひっそりとタイトル「たからもの」、これはどこかビルの屋上から見渡した景色なのだろうか?とてもさみしげな写真。歌詞カードの内側には1人顔をふせた女性のカットが1枚。これが千ちゃんなのかな?めっちゃ見たことあるぜ。ピロリン踊りそうだwあとは真っ白く歌詞があるだけでとても殺風景である。盤面のデザインは同じくゴールドオレンジ色一色のシンプルなつくりである。こういう色を抑えたデザインってのは効果的だと思う。「たからもの」のイメージカラーは夕焼け空かと気づく。
いざ聴くべし
これは“いい曲”か否かで言うとめちゃくちゃ特別絶賛するほどのものじゃないと思う。ただただせつない、哀しい、そしてどこか暖かくやさしい、そんな曲。スローバラード曲でそのメッセージ性や声に注目して聴ける曲だと思う。
あのころの夢は どこにいってしまったんだろう?
雲ひとつない 空の青さは あのころのままなのに
…せつない。とてもせつないけれど心強い、不思議な歌詞だ。哀しいとき、空を見上げてみよう。あのころと何もかわっちゃいない。そう、できるできるやるんだ!っていうそんな力が湧いてきます。うわ俺キモっwだけどオレはこういうことば好きですよ。この曲にこめられた想いってのは人それぞれ感じ方が違うだろうけれど、前を向いていく力にはなると信じてる。まさに物語の主役、千の気持ちを表しているかのように…
楽器のいろは
ゆるやかにピアノの音で始まるその音はとても心地良い静かな曲だ。イントロで始まるそのピアノの音にシャララという音色が幕開けを告げる。ピアノとアコースティックギターの弾き語りで淡々と進行する曲にメッセージをのせて歌う。その静かな音のおかげでとても歌声が響く。
生演奏なそのメロディ。興味深い楽器はスチールギターの存在。HA〜というコーラスに併せてボワーン、ポローンという聴き慣れない音が登場する。これがスチールギターの音らしい。検索するとハワイアンな曲では定番な楽器らしくメジャーだけどこういうポップスじゃめずらしい楽器。ところどころで挿入されるこのポワーンという音が曲全体にやさしい印象を与えているように感じます。出番は少ないが「たからもの」でとても重要な音。
そして間奏を終え、2番からはドラムの音が加わる。それまでの弱い印象がかすかに変化し、わずかながら力強い…サビへ向けて何かを決意するかのように変化します。まさに物語中の「千」の心の変化を表しているようだ。そしてこう曲は終わる。
やさしい 哀しい 想い出を残して
カップリング「青空」
これもスローでバラード曲だが、いきなり歌声から始まり静かな幕開けの「たからもの」とは少し異なる。たいてい、この手の曲バラード曲がカップリングとメインで2曲続くとどっちかがショボかったりするけどこれは違う!この「青空」という曲。まさに「たからもの」第2章な感じにそのメッセージが心に沁みる。以下ちょっとぬっち
青空
溢れだす光を集めて
明日へ
歩きだす勇気を下さい
明日は
今よりも素直になれるよ
どうだろう?なぜこの曲がカップリングなのか納得できる内容だと思う。メロディは「たからもの」より進行が早く、サビの抑揚感はこっちの方が強く感じる。どちらも注目はその内容。まさに今、これからを生きる「千」の気持ちが強く表れている。
この曲を聴いてるとき、ふと空を見上げたくなります。生きていく中で普遍的な力を感じる曲。それが「青空」。そのこめられた想いに胸が熱くなる。
総評
とにかくこの曲オレは大好きだ。聴いてて飽きの来ない、BGMとしてだらだら流したり、心に何かを感じたいとき聴いたり、発売以来いまだよく聴いてます。静かなメロディの心地良さと歌い手の声がうまくハマッてる曲。けっして売れ線ではないけれど自分の手の内に欲しい曲。それが「たからもの」
あと2番目に「たからもの (another side)」という別アレンジが収録されててうれしいおまけつき。たいせー編曲で電子ピアノのぼやけた音がより幻想的な、やわらかい印象を与えてくれます。ベースの音が目立つ分、より力強く感じたり、コーラスに「千」以外の女性が加わって迫力でたり、こっちはこっちなりの良さがあり聴き比べると楽しい。
そんなステキな曲にカップリングとおまけつきで合計3曲と(Instrumental)入り。そして1050円は買って損はないシングルだと思います。まぁヲタしか買わないかもしれないけれどソレ相応の評価はあっていい1枚。それが「たからもの」いやぁ「千」ってだれなんでしょね?彼女が人前で歌ってくれる日が来るのでしょうか?楽しみにしてます。
あとドラマの方はというとこういう話ね、もう泣けって言ってるようなもんwドンピシャリな演技に胸が熱くなります。安倍さんスゲー。彼氏とハメまくりだぜ。
おまけ“空”という曲
ちょっと脱線するけどおまけな話。以前、オレは安倍さんの曲でこれと近い曲を聴いたことがある。安倍なつみ「空 LIFE GOES ON」だ。この曲の内容も「青空」と近く空を見上げてこれからも生きてくんだ!という自己啓発っぽい曲だった。こっちは失恋の痛手から立ち直るという経緯なんだけどそれとダブる。まさに安倍なつみ。彼女のイメージ空なんだ。そんな安倍さんの空ソング思いつくだけでこんなにある。
・「トウモロコシと空と風」
・「黄色いお空でBOOM BOOM BOOM」
・「空 LIFE GOES ON」
どれもまったく色の違う曲だけど、共通するのは“空”という言葉。不思議だけれどわかるような気がする。空が安倍なつみというイメージがするのはなぜだろう?安倍さんってウザいくらい笑うし、空気読まなくてアレなとこあるけれどいつも笑ってる。そんな元気の源を感じさせてくれる人。まさに安倍さんナイスエナジー!
だからオレは安倍さんのこと好きだし、これからも“空”を見上げて生きていきたい。下向いてるより上見ようぜっ。なっち天使!